日ノ本一の正直者ゆえ、義理や人情という嘘はつきませぬ。裏切られるのは弱いから裏切られるのです。裏切られたくなければ、常に強くあればよろしい。
この名言は久秀が信長を裏切り降参した後、信長に言った言葉です。
疑いを持ったら二度と許さないと恐れられた信長が、久秀に関しては裏切りを許しています。久秀のことを信長が紹介するときに「人では一つとして成せないことを三つも成した男」といっています。
一つ目は旧主家、三好氏への暗殺に関わる謀略。
二つ目は将軍暗殺。
三つ目は奈良、東大寺大仏の焼討。(この出火は久秀ではないといわれています。)
「出世のためなら何でもやる」その所業から斎藤道三・宇喜多直家と並んで日本の戦国時代の三大梟雄とも評されています。平蜘蛛茶釜の所持者として有名で茶人としての交流は広く、とても味のある人物でした。情報収集に優れ、状況を冷徹に判断する能力があり、悪評を恐れずに目標を貫徹する遂行能力もある、優秀な人物だったことは確かです。
久秀は信長に屈服していましたが、再び信長を裏切りました。平蜘蛛茶釜を差し出せば助命すると言われていましたが、平蜘蛛を天守で叩き割り爆死しました。(一説には切腹したともいわれています。)
久秀のように権力や世間の常識などを気にせず、好き放題に自分の信念を貫く人は不思議な魅力があります。自分の欲しいものを得るために、力を身につけ、その力でまた自信を持つからオーラが強くなり、人を惹きつけていくようです。絶対に守ることは守り、他のことは妥協することで、人間的なゆとりや、ふくらみを部下に感じさせています。正義であれ、悪であれ、断固とした意志を持つ人は、人の心を惹きつけます
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