「七年の病なければ三年の藻草も用いず雲無心にしてくぎを出るもまたをかし
詩歌に心無ければ月下も苦にならず寝たき時は昼も寝起きたき時は夜も起きる
九品蓮台に至らんと思う欲心なければ八幡地獄におつべき罪もなし
生きるだけ生きたらば死ぬでもあらうかと思ふ」
前田慶次郎は戦国時代を代表する「傾奇(かぶき)者」といわれています。戦国武将としては、大成していませんが、武勇に優れ、古今の典籍にも通じた人物でもあったようです。どんな相手であっても自分の我を貫き通し好きなように生きる、自由な心を持った慶次の名言です。
仕事を選ぶ基準として、自分の好きなことを仕事にすべきだといわれます。確かにそうですが会社に所属していると、どうやって食べるための仕事と、好きな仕事を切り分けて割り切ればよいのか分からなく悩むときがあります。もっと自分の好きなことを追求して悔いのない生活をしていきたいと気持ちが強く独立などを考えている方や、いろいろなしがらみがあって仕事を選ぶことはできないから、やりたくない仕事と感じていてもやらなくてはならない方など働く気持ちは人それぞれです。
自分が心地よく働くには、好きか嫌いか、得意か苦手か、楽しいか苦痛か、高収入か低賃金など、どんな環境で快適に仕事ができるかを考えることが必要です。あまり好きではない仕事も考え方・見方を変えれば、やりがいのあるものに変えていけるかもしれません。何をしたらいいのか分からず迷っている人や、自分の好きなことができない人などは、まず深く考えず働くことをおすすめします。
仕事をするなかで自分にも気づかなかった、やりがいがでてくることもあれば、最初嫌だと思っていた仕事が評価されることにより好きになることもあります。そして、仕事を続けて地位を築くことで、自分のやりたい仕事を選べるようになると仕事も楽しくなってきます。与えられた仕事であっても、自分のペースで自分のやりたいようにできるようになります。そのため、やりたいことよりも自分に向いている仕事を選ぶと良いかもしれません。
一人ひとり全く違った考えがあり価値観も違います。他人と自分を比べることは必要ありません。自分より幸せそうな人、恵まれているように見える人と自分を比べてしまうと劣等感を感じることになります。自分は自分、他人は他人です。幸せそうに自由に生きている人は、また自然に生きているようにも見受けられます。人それぞれ悩みはあるものなので、それはそれで、しっかりと受け止めて前向きに日々楽しく過ごしていきたいものです。
戦国武将の名言集に戻ります。
コメント