残すは盗なり。使い過ごして借銭するは愚人なり。
関が原の戦いで敗軍の将というイメージが強い石田三成の名言です。三成の経済観念を表しています。主から予算を渡されたときは、それを残すことなくすべて使い切りなさい。しかし、使いすぎて予算の足がでるようなことは愚か者だということも説いています。
三成は有能な人材を得るために労を惜しまなかった人物です。三成が初めて 五百石の領地(知行)を持った時、最初に渡辺新乃丞を家臣として登用しました。新乃丞は以前に秀吉が二万石で誘ったのを「十万石なら」と言いのけた英傑です。
秀吉がどうやって説得したのか三成に尋ねると「私の五百石すべてを新乃丞に与えました。だから今、私は新乃丞の居候になっております」
三成が百万石になれば新乃丞に十万石を扶持する約束でしたが、生涯五百石で仕えたといいます。
続いて、三成が四万石に加増されたとき、そのうちの一万五千石を割いて名将の島左近を召抱えています。
そして三成の本拠佐和山城は、内は余りにも質素で、畳の部屋などはなく、壁も粗塗りのままで、 庭には敷石も植木もなく、手水ばちなど粗末なただの石であったといいます。
三成は個人の出世よりも、豊臣政権のためになることを重視していました。石田三成のような、予算を無駄なくきちんと国民のために使ってくれる官僚がいてほしいです。
戦国武将の名言集に戻ります。
コメント