福島正則の名言です。其の一

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戦国武将の名言

正則が江戸にいた時、いつも大阪から酒を取り寄せていました。ある日、家臣と酒を積んだ船が暴風雨に遭い、八丈島に一時避難しました。そんな時、一人の島の男が声をかけます。
「この紋所は、福島殿の船とお見受けするが、無理を承知でお願いしたい。その酒を一杯飲ませてもらえないか」
その男は関ヶ原で敗れ、この島に配流された宇喜多秀家だとわかりました。秀家は関ヶ原の戦いで福島正則と激闘をした相手です。秀吉政権下では五大老のひとりでした。そんな秀家に頼みこまれ、結局部下は一樽の酒を進呈してしまいます。
秀家は幾度も礼を言い、受け取りの証拠に一首したためて正則にことづけてもらうよう頼みました。
その後、正則がこの話を聞き、その家臣を呼んで言った言葉です。

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酒船一艘失ったとて大したことではないが、指図を受ける手立てのない時、汝の一存で秀家公に酒一樽を贈ったとは、よく計らってくれた。
もし汝が、われを憚って秀家公の所望する酒を惜しんでいれば、われは吝嗇の汚名を残したであろう。

与えられた仕事を間違いなく遂行するためには、まず上司の指示・命令をしっかりと聞いて、自分で判断できないことや不安なことに対して上司に指示を仰がなければなりません。また指示通りに 仕事を進めることができなくなった場合も、すぐに状況を報告し、次の指示を仰ぐ必要があります。
しかし、上司や担当者の方が不在のときなど、指示を仰ぐ手立てのない状況があります。周囲の状況を把握しながら相手の気持ちを考えて、自分自身がやるべきことを考えなければならないときもあります。ビジネスにおいて指示を仰げない場合に、とっさの判断で対処できる人ほど高く評価されます。
自分の都合で勝手に進めていい仕事など一つもありませんが、上司の提案に対して、指示を仰がなくても、ある程度は自分で判断してほしいと思っている上司は少なくありません。
そこで、「上司の指示を仰ぐ」と考えるよりは、自分で考えて行動することを前提に「上司の許可を得る」という心構えがあると、上司の印象を大きく左右します。
戦国武将の名言集に戻ります。 

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