おまえは時々、部下を夏の火鉢やひでりの雨傘にしている。改めよ。
人には得手不得手があります。部下の強みや能力をどれくらい認識しているでしょうか。
そして、能力が発揮できるように適材適所の仕事を提供していますでしょうか。
仕事の組み合わせが適切だと、成果を挙げることができます。
色々な個性を持つ人達の能力を引き出すことは、時間を存分に使って取り組む価値があります。
官兵衛は息子である長政に、人を使う基本を教えています。
「適材適所、あるいはその人間が持っている能力をうまく使っていないということだ。
夏の火鉢が役に立つか。あるいは日が照っている時の雨傘が役に立つか。
おまえは、部下の能力を見抜けず、また適性がどこにあるかもよく考えない。
そのために、部下に随分と無駄な労力を費やせることが多い。
それを私は夏の火鉢やひでりの雨傘だといったのだ。心得よ」
人の能力を仕事で最高に発揮させることが、できるかどうかで仕事で成果がきまります。
大切なことは上司が部下と一緒に仕事をしながら能力を把握することです。
ある程度の成功や失敗を積み重ね、業務経験を積むことにより、その人の適所が見えてきます。
そのため入社して一年の新人は仕事に向いるかどうか、判断ができません。
それぞれ得意分野はあると思いますが、力を育てる時期だ思って成長を忍耐強く待つしかありません。
せっかちな上司は新人が使えないからといって、新人を業務から外す人もいます。
それは自分に育てる能力がないと言っているようなものです。
自分の意にそぐわないから外すのではなく、部下の気持ちを動かしながら育て、活躍の場を作ってあげることが上司の采配です。
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