「部下の背中ばかり見ていては、組織は動かない」徳川家康と山本五十六に学ぶ“本物のリーダー像”

戦国武将 名言集

「部下の背中ばかり見ていては、組織は動かない」──徳川家康と山本五十六に学ぶ“本物のリーダー像”

「大将たる者、味方の盆の窪ばかり見ていて、合戦で勝てるわけがない」──徳川家康のこの言葉は、現代のリーダーにも強く突き刺さる教訓です。

自ら手を汚さず、ただ命令だけを出すリーダー。そんな上司の背中を見たとき、部下はどう感じるでしょうか。「この人は自分の保身しか考えていない」と思われた瞬間、信頼は地に落ちます。
ビジネスの現場においても、リーダーは“背中で語る”存在でなければなりません。

「行動が伴わない言葉」は、誰の心にも届かない

仕事でも、上司が自分では手を動かさず、ただ口で指示するだけという場面があります。
しかし、部下はリーダーの「言葉」よりも「行動」を見て判断しています。

どれだけ部下思いの言葉を並べても、行動が伴わなければ心は離れていきます。

リーダーの「思い込み」が、部下を苦しめる

上司の役割は単に「仕事を振る」ことではありません。「どれくらいの分量ならこなせるか」「どれくらいの時間が必要か」を正しく見積もる能力が必要です。

  • 楽観的に「これぐらいならできるはず」と見積もってしまう
  • 部下の状況を見ずに、「やって当然」と思い込んでしまう
  • 断れない状況をつくり、部下の中に無言のプレッシャーを生んでしまう

このような環境では、部下は「納期に間に合わせること」ばかりを優先し、質を犠牲にするようになります。

仕事がうまくいかない原因は「能力」ではなく「見積もりのズレ」

部下が「できない」からといって、すぐに能力不足と決めつけてはいけません。
その背景には、次のような“見積もりのズレ”が潜んでいる場合があります。

  • 上司が想定する仕事量と、実際に処理できる仕事量の乖離
  • 部下のスキルや状況に応じた配慮の欠如
  • 仕事の重要度に対する認識のズレ

リーダーには、状況に応じた「仕事の再配分力」「人員コントロール力」「柔軟な対応力」が求められます。

「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」

これは、太平洋戦争時の海軍司令官・山本五十六の名言です。
本当に人を動かすリーダーは、まず自らが動き、手本を見せることから始めます。

そして、行動を通して伝え、実際にやらせてみて、結果を承認する。この4段階のステップがあるからこそ、部下は納得し、自発的に動くようになるのです。

現代のビジネスマンが身につけたい「本物のリーダーシップ」

口先だけで命令するリーダーでは、組織は動きません。信頼されるリーダーは、次のような行動をとっています。

  • 難しい仕事ほど、自ら先に取り組む
  • 部下の業務量と能力を冷静に見極める
  • 「見て覚えろ」ではなく、「見せて覚えさせる」
  • 部下の成果に対して、具体的な言葉で褒める
  • 判断に迷ったら、現場の声を直接聞く

これらの姿勢が、部下の信頼を生み、組織全体の生産性や士気を高めます。

最後に──背中で語れるリーダーを目指そう

部下の「盆の窪」ばかりを見て指示するのではなく、自らの「背中」を見せる──それが、組織を動かし、勝ちに導く本物のリーダーです。

家康や山本五十六の言葉が現代でも響くのは、リーダーシップの本質が時代を超えて変わらないからこそです。

あなたの背中は、誰かを動かしていますか?

この記事を読んでいただきありがとうございました。

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