春日山城 観光完全ガイド!上杉謙信の居城で戦国の雄に迫る旅

戦国時代のお城 一覧

新潟県上越市にそびえる春日山城は、戦国時代の名将、上杉謙信の居城として知られる、まさに「天然の要害」と呼ぶにふさわしい山城です。日本の五大山城の一つにも数えられ、その広大な敷地と複雑な構造は、訪れる人々を圧倒します。現在は建物こそ残っていませんが、当時の土塁や堀切などの遺構が良好な状態で残り、謙信公がこの地でどのように戦国の世を生きたのか、その息吹を肌で感じられます。

歴史に深い興味を抱く方はもちろん、雄大な自然の中で歴史散策を楽しみたい方にも、春日山城は特別な体験を提供します。この記事では、春日山城の歴史から見どころ、周辺の観光情報、そして地元グルメまで、訪れる人にとって役立つ情報を詳しくご紹介します。さあ、上杉謙信の足跡をたどる歴史探訪の旅に出かけましょう!


お城の歴史:上杉謙信と越後の支配

春日山城は、室町時代に越後の守護代であった長尾氏によって築かれたのが始まりと伝えられています。本格的に城が整備され、その名を天下に知らしめたのは、戦国時代の名将、上杉謙信(長尾景虎)が居城としてからです。謙信は、天文17年(1548年)に長尾氏を継ぎ、この春日山城を拠点として、越後国(現在の新潟県)を統一しました。そして、関東管領として関東に進出し、武田信玄や織田信長など、多くの強敵と戦いを繰り広げました。

春日山城は、謙信の政治、軍事、文化の中心地として機能しました。山の地形を巧みに利用した総構えの堅固な山城であり、簡単には攻め落とされない防御力を誇りました。謙信は、この城から「義」の旗印のもと、数々の戦に出陣しました。天正6年(1578年)に謙信が急死すると、後継者争いである「御館の乱」が勃発し、春日山城もその舞台となります。その後、上杉氏が会津へ移封されると、堀氏が越後に入封し、春日山城は使われなくなりました。江戸時代に入ると、高田城が築城され、春日山城はその役割を終え、廃城となりました。現在、この地は国指定史跡として保護され、謙信公の偉業を今に伝える重要な歴史遺産です。


見どころ紹介:空堀、土塁、堀切、そして壮大な郭群

春日山城は、日本の城郭の中でも特に土の防御施設が良好な状態で残る「土の城」として知られています。広大な敷地内を巡ると、その規模の大きさと複雑な構造に圧倒されます。主な見どころは、深く掘られた空堀です。水がない堀ですが、その深さと幅は敵の侵入を阻む大きな障害となりました。特に、複数の空堀が複雑に絡み合う多重空堀は、当時の築城技術の高さを示す貴重な遺構です。

また、土を積み上げて築かれた土塁も随所に見られます。これは、敵からの攻撃を防ぎ、味方の兵が身を隠すための重要な防御施設でした。そして、山を削り込んで通路を分断する堀切は、山城ならではの防御の工夫であり、その規模に驚きます。城の中心部であった郭の跡も必見です。本丸や二の丸、三の丸といった複数の郭が独立した防御機能を持ち、段階的に配置されています。

特に、謙信公が使用したとされる御館跡は、かつての居館があった場所であり、その広さに当時の繁栄を想像できます。これらの遺構を巡ることで、戦国時代の築城技術の粋と、上杉謙信の戦略的な思想を肌で感じられます。


映える撮影スポット:越後の自然と城跡の織りなす絶景

春日山城跡は、歴史的な遺構だけでなく、越後の豊かな自然が織りなす美しい景色を楽しめる撮影スポットでもあります。特に、本丸跡からの眺望は、日本海や高田平野を一望できる大パノラマが広がります。天気の良い日には、遠くの佐渡島まで見渡せ、その雄大さに心を奪われることでしょう。この眺めは必見です!

四季折々の自然の美しさも、春日山城跡の大きな魅力です。春には、城跡に桜が咲き誇り、歴史ある遺構と花のコントラストが見事な景観を作り出します。

桜の見頃は例年4月中旬から下旬です。新緑の季節には、青々とした木々が城跡全体を包み込み、清々しい雰囲気の中で写真を撮れます。秋には、紅葉が城跡を鮮やかに彩り、深まる秋の趣を感じさせます。紅葉の見頃は10月下旬から11月中旬が目安です。冬には、雪に覆われた城跡が幻想的な風景を見せ、また違った美しさがあります。特に、雪が積もった堀切は、その深さが際立ち、独特の迫力があります。春日山城跡で、あなただけの特別な一枚を見つけてください。


現地体験:歴史散策、資料館での学び、地域の催し物

春日山城を訪れたら、まずは春日山城跡ものがたり館に立ち寄ってみてください。ここでは、春日山城の歴史や、上杉謙信に関する資料、そして発掘調査の成果などが分かりやすく展示されています。来館前に城の全体像を把握することで、城跡散策がより深く理解できるようになります。模型や映像なども活用されており、歴史に詳しくない方でも興味深く学ぶことができます。

博物館の見学後は、いよいよ広大な城跡を歴史散策してみましょう。整備された遊歩道に沿って、空堀、土塁、堀切、そして様々な郭跡といった遺構を巡ります。案内板には、各地点の役割や歴史的背景が詳しく説明されており、当時の人々の暮らしや、戦の様子を想像しながら歩くことができます。

山城のため、アップダウンのある道もありますが、謙信公の足跡をたどる道のりは、きっと充実した時間となります。上越市内では、年間を通じて様々な地域の催し物が開催されることがあります。特に、夏には謙信公祭が開催され、謙信の武勇を偲ぶ武者行列や花火大会が行われ、多くの人で賑わいます。訪れる前に、公式ウェブサイトで最新のイベント情報を確認してみるのも良い考えです。


交通手段:電車・路線バス・車での行き方、最寄り駅など

春日山城へのアクセスは、公共交通機関と車の両方で可能です。

  • 電車・路線バス:

    • えちごトキめき鉄道の春日山駅が最寄り駅です。春日山駅から春日山城跡までは、徒歩で約30分から40分かかります。駅周辺には、レンタサイクルもありますので、利用を検討するのも良いでしょう。
    • JR信越本線またはえちごトキめき鉄道の直江津駅、あるいは北陸新幹線・えちごトキめき鉄道の上越妙高駅からも路線バスが出ています。直江津駅からは「春日山公園入口」行きのバスに乗車し、「春日山公園入口」で下車します。そこから城跡へは徒歩約15分です。上越妙高駅からは、路線バスの本数が限られるため、事前に確認するのが安心です。
  • 車:

    • 北陸自動車道「上越インターチェンジ」から約10分から15分です。
    • 上信越自動車道「上越高田インターチェンジ」から約15分から20分です。

    春日山城跡には、無料の駐車場が完備されており、車でのアクセスが非常に便利です。駐車場から春日山城跡ものがたり館、そして城跡へのアクセスはスムーズです。日本海の景色を眺めながらのドライブも楽しめます。


周辺の観光名所:越後の歴史と自然を満喫

春日山城の周辺には、他にも魅力的な観光名所が多数存在します。城跡と合わせて訪れることで、上越地域の多様な魅力を満喫できます。

  • 上越市立水族博物館 うみがたり:

    直江津駅から徒歩約15分。日本海に面した大型水族博物館で、イルカショーやペンギンの展示が人気です。子供連れの家族旅行にも楽しい場所です。

  • 高田城址公園:

    上越妙高駅から電車またはバスでアクセスできます。徳川家康の六男・松平忠輝によって築かれた高田城の跡地で、春には日本三大夜桜の一つに数えられる桜が見事です。ライトアップされた夜桜は必見です。

  • 直江津港周辺:

    日本海に面した港町で、新鮮な海の幸を味わえる場所が多数あります。

  • 林泉寺(りんせんじ):

    春日山城の麓にある、上杉謙信ゆかりの寺院です。謙信の肖像画や、謙信が学んだとされる書院など、貴重な文化財が所蔵されています。謙信公の精神に触れることができる場所です。

これらのスポットは、春日山城と合わせて、越後の歴史、豊かな自然、そして海の恵みを深く体験できる場所です。旅の計画に合わせて、興味のある場所を組み合わせて巡るのが良い選択肢です。


ご当地の味とおすすめ店:日本海の幸と越後の名物

春日山城がある上越市は、日本海に面しているため、新鮮な海の幸が豊富に味わえる地域です。また、米どころ新潟ならではの美味しい食材も堪能できます。城の観光後には、ぜひ地元の味覚を堪能してください。

  • 日本海の海の幸:

    直江津港で水揚げされたばかりの新鮮な魚介類を味わえるお店が多数あります。特に、新鮮なネタの寿司や海鮮丼は絶品です。冬には、カニやアンコウ鍋など、季節限定の味覚も楽しめます。

  • へぎそば:

    新潟県魚沼地方の郷土料理である「へぎそば」は、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使った独特の食感が特徴です。弾力があり、つるりとした喉越しが楽しめます。上越市内にも、へぎそばを提供するお店が点在します。

  • 地酒:

    米どころ新潟は、美味しい日本酒の宝庫です。上越地域にも、歴史ある酒蔵がいくつもあり、個性豊かな地酒が造られています。日本酒好きの方には、地元の酒を試すのが良い経験となります。

上越市内には、これらのグルメを楽しめる飲食店が豊富にあります。老舗の和食店から、新鮮な海鮮料理店、そして地元の食材を活かした居酒屋まで、選択肢は様々です。旅の思い出に、越後ならではの美味しい食体験をぜひ加えてください。


周辺名所への行き方:主要スポットへのアクセス案内

春日山城からの主要な周辺観光名所への行き方を簡潔にご案内します。

  • 上越市立水族博物館 うみがたり

    : 春日山駅からえちごトキめき鉄道に乗車し、直江津駅で下車後、徒歩約15分です。全体で約30分かかります。車の場合、春日山城から約15分です。

  • 高田城址公園

    : 春日山駅からえちごトキめき鉄道に乗車し、高田駅で下車後、徒歩約20分です。全体で約35分かかります。車の場合、春日山城から約20分です。

  • 林泉寺

    : 春日山城跡の麓に位置しており、春日山城跡ものがたり館から徒歩約10分です。

各スポットへの移動は、公共交通機関でもアクセスできますが、車を利用するとよりスムーズに巡ることができます。バスや電車の時刻を事前に確認すると、計画的に観光を楽しめます。


まとめ:上杉謙信の息吹を感じる越後の旅

春日山城は、戦国の世に「義」を貫いた上杉謙信の居城として、その歴史的な重みを今に伝えています。広大な敷地には、当時の土塁や空堀、堀切といった防御施設が良好な状態で残り、難攻不落と謳われた山城の堅固さを肌で感じられます。本丸跡からの雄大な眺望は、謙信公も眺めたであろう絶景です。

新潟県上越市は、春日山城以外にも、日本海の豊かな恵み、美しい自然、そして地域の文化が息づく魅力的な場所です。歴史好きの方はもちろん、美味しい海の幸を味わいたい方、自然の中でリフレッシュしたい方にも、春日山城を起点とした上越の旅は強くおすすめできます。この地で、あなたなりの特別な発見と感動をぜひ見つけてください。

この記事を読んでいただきありがとうございました。

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