雨と月見団子

戦国武将 辞世の句

直江兼続の辞世の句|「義」の武将が見据えた死と、その先

戦国の世にあって、利害が渦巻く中で自身の「義」を貫き通した武将がいました。上杉景勝の重臣、直江兼続(なおえかねつぐ)です。上杉謙信から受け継がれた「義」の精神を大切にし、豊臣秀吉や徳川家康といった天下人を相手にも一歩も引かない態度を貫きまし...
戦国武将 辞世の句

山中鹿之介の辞世の句|「願わくば我に七難八苦を与えたまえ」

戦国乱世には、自らの家を滅亡の危機から救い、あるいは再興するために、艱難辛苦(かんなんしんく)を厭わぬ壮絶な生き様を見せた武将たちがいました。山中鹿之介(やまなかしかのすけ)もまた、そうした忠臣の一人です。主家である尼子家(あまごけ)の再興...
戦国武将 辞世の句

小早川隆景の辞世の句|知略と和を尽くした名将の静かな終焉

戦国時代、中国地方に一大勢力を築いた毛利家には、その基礎を固めた毛利元就と、彼を支えた二人の息子がいました。次男・吉川元春と三男・小早川隆景(こばやかわたかかげ)です。この二人は合わせて「毛利両川(もうりりょうせん)」と呼ばれ、兄・元春が武...
武将たちの信頼と絆

藤堂高虎と浅井長政・豊臣秀吉・徳川家康 ― 主君を乗り換えながらも重用された不屈の男

藤堂高虎と浅井長政・豊臣秀吉・徳川家康 ― 主君を乗り換えながらも重用された不屈の男浅井家臣から羽柴秀長へ戦国の世を駆け抜け、江戸時代に津藩(現在の三重県、一部愛知県)の大名となった藤堂高虎。その生涯で七度も主君を変えたと言われ、「渡り鳥」...
武将たちの信頼と絆

山内一豊と千代 ― 内助の功で夫を支え続けた賢妻の物語

無名の武士と聡明な妻の出会い戦国の荒波を渡り歩き、土佐二十四万石の大名にまで登りつめた山内一豊。その陰には、常に一人の女性の姿がありました。千代――内助の功の代名詞として語り継がれる、聡明で気高い武家の妻です。一豊が仕えていたのは織田信長、...
戦国武将 辞世の句

妙玖の辞世の句|毛利家を支えた智将の妻、愛と誇りの一言

戦国時代、夫や息子たちの活躍によって歴史に名を刻んだ武将たちの影には、激動の時代を共に生き、家を支えた女性たちの存在がありました。毛利元就の正室、妙玖(みょうきゅう)もまた、そうした女性の一人です。安芸国の小豪族に過ぎなかった毛利家が、中国...
武将たちの信頼と絆

前田利家とまつ ― 加賀百万石を築いた夫婦の絆と苦難

槍の又左、若き日の荒々しさと出会い戦国時代、その名を「槍の又左」と轟かせた前田利家は、織田信長に仕える若武者として頭角を現しました。 破天荒で粗暴な気性も持ち合わせていたが、己の力で道を切り開こうとする強い意志を持っていました。その利家の傍...
戦国武将 辞世の句

武田信虎の辞世の句|放逐された父が漂泊の果てに詠んだ言葉

戦国最強と謳われた武田信玄の父でありながら、その信玄によって甲斐から追放されるという数奇な運命をたどった武将がいます。武田信虎(たけだとらのぶ)です。彼は甲斐国を統一し、武田家の礎を築いた紛れもない英傑でしたが、その苛烈な性格ゆえに息子との...
武将たちの信頼と絆

細川忠興とガラシャ ― 戦国の世に散った悲劇の夫婦愛

教養と武勇、そして情熱戦国時代、乱世の荒波を生き抜いた武将たちの中に、その悲劇的な夫婦愛が人々の心を打ち続ける物語があります。細川忠興(ほそかわただおき)と、その妻であるガラシャです。明智光秀の娘という悲劇的な宿命を背負いながらも、夫・細川...
戦国武将 辞世の句

今井宗久の辞世の句|茶人が一服に込めた、生と死の境界

戦国時代、京都に並ぶ自治都市として栄えた堺には、巨大な経済力を背景に、時の権力者にも大きな影響力を持つ豪商たちがいました。今井宗久(いまいそうきゅう)もその一人です。彼は単なる商人にとどまらず、武野紹鴎(たけのじょうおう)、そして千利休と共...
武将たちの信頼と絆

最上義光と伊達政宗 ― 奥羽の覇権を争った宿敵であり続けた義兄弟

絆にして、因縁――複雑な義兄弟の出会い戦国末期、奥羽の地に覇を唱えようとした二人の英傑がいました。最上義光(よしあき)と伊達政宗。 二人は義兄弟――政宗の母・義姫は義光の実妹であり、政宗にとって義光は叔父でありながらも義理の兄ともいえる存在...
戦国武将 辞世の句

鍋島直茂の辞世の句|智勇を併せ持った肥前の名将の終曲

乱世を巧みに生き抜き、肥前佐賀藩の実質的な祖となった一人の智将がいました。鍋島直茂(なべしまなおしげ)です。主家である龍造寺家の家臣ながらも、その危機を救い、ついには鍋島家を大名へと押し上げました。武勇だけでなく、内政や外交にも優れた手腕を...
武将たちの信頼と絆

立花宗茂と高橋紹運 ― 九州の驍将(きょうしょう)を育てた父子の魂

西国無双と称された男の出自戦国の世にあって、九州に咲いた一輪の名花――立花宗茂。その気品ある振る舞いと、戦場での武勇は「西国無双」と讃えられ、敵味方を問わず畏敬の念を抱かせました。しかし、この類まれなる武将を育てたのは、血と義に生きた一人の...
戦国武将 辞世の句

長宗我部元親の辞世の句|「鬼若子」が歩んだ誇り高き戦の道

戦国時代、土佐(現在の高知県)の片隅から立ち上がり、またたく間に四国をほぼ統一する勢いを見せた英傑がいました。長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)です。「鳥なき里の蝙蝠(こうもり)」と揶揄されるほどの弱小豪族から身を起こし、並外れた知略と勇...
戦国武将 辞世の句

小西行長の辞世の句|信仰に殉じたキリシタン大名、殉教の句

戦国乱世にあって、武勲を立てて名を馳せた武将は数多くいますが、商人から身を起こし、しかも熱心なキリシタン大名として生きた稀有な存在がいました。小西行長(こにしゆきなが)です。豊臣秀吉の信任を得て一時は肥後宇土の領主となり、朝鮮出兵では先鋒を...
戦国武将 辞世の句

立花誾千代の辞世の句|女城主が咲かせた強さと美の結晶

戦国時代、数多の武将が天下を争う中で、ひときわ異彩を放つ女性がいました。立花誾千代(たちばなぎんちよ)。勇猛果敢な武将・高橋紹運の娘として生まれ、同じく「鬼」と称された立花道雪の養女となり、若くして立花家の家督を継いだ女性当主です。歴史の表...
武将たちの信頼と絆

島津義弘と島津豊久 ― 鬼島津と呼ばれた父子が示す武士の鑑

薩摩の誇りを背負い、戦国を駆けた父と子南国・薩摩の地から、戦国の世にその名を轟かせた名将――島津義弘。数々の戦で鮮やかな戦術を見せ、「鬼島津」と恐れられたその名は、敵将すらも一目置くほどの存在でした。その背中を追い続けたのが、甥であり養子と...
武将たちの信頼と絆

三好長慶と松永久秀 ― 天下を夢見た主従の野望と離反

戦国の幕開けに輝いた、新しき支配者戦国時代、室町幕府が形骸化し、将軍の威光が失われてゆく中で、一人の武将が頭角を現しました。三好長慶です。若くして父を失いながらも、将軍家をしのぐ権力を握り、京都を制し、畿内を統べたその姿は、「戦国初の天下人...
武将たちの信頼と絆

朝倉義景と明智光秀 ― 織田信長に翻弄された主従の悲劇

越前・一乗谷に咲いた理想郷と、その影戦国の世にありながら、越前・一乗谷は文化と教養が薫る都のような地でした。朝倉義景が治めるこの地には、多くの学者、芸術家が集い、武だけではなく「文」の力で世を治めようとする理想が根づいていました。義景は、争...
武将たちの信頼と絆

斎藤道三と織田信長 ― 蝮と若き日のうつけ、奇妙な義父子の関係

斎藤道三と織田信長 ― 蝮と若き日のうつけ、奇妙な義父子の関係一介の浪人から国盗りへ戦国時代、数多の個性的な武将たちが登場しましたが、中でも異彩を放つのが、美濃の斎藤道三と尾張の織田信長という義理の父子でしょう。「蝮」と呼ばれた老獪な国盗り...
戦国武将 辞世の句

徹岫宗九 辞世の句|禅の真髄に至った武士の最期の境地

戦国時代の激しい動乱は、武将たちだけでなく、仏教における悟りの世界に生きた人々の生き様にも深い影響を与えました。今回ご紹介するのは、室町時代後期から戦国時代にかけて、美濃国(現在の岐阜県)を中心に活動した臨済宗の禅僧、徹岫宗九(てっしゅうそ...
戦国武将 辞世の句

千利休 辞世の句|茶の道を貫いた美学と、静かな最期の言葉

戦国から安土桃山時代にかけて、日本の美意識に革命をもたらした一人の巨人がいました。茶の湯を単なる喫茶の習慣から、精神性を伴う総合芸術「わび茶」へと昇華させた千利休です。時の天下人、織田信長や豊臣秀吉に仕え、文化的な側面から絶大な影響力を持ち...
戦国武将 辞世の句

駒姫 辞世の句|美しき悲劇に咲いた、薄幸の姫の最期の詠

戦国の世は、勇猛な武将たちが覇を競う華々しい舞台であると同時に、数多の悲劇が生まれた時代でもありました。今回ご紹介するのは、その激流の中で短い生涯を閉じた一人の女性、駒姫(こまひめ)です。東北の雄、最上義光(もがみよしあき)の愛娘として生ま...
武将たちの信頼と絆

合理と忠義で築かれた信頼 ~豊臣秀吉と石田三成~

戦国の世が終わり、天下統一が現実味を帯びてきた時代。その中心にいたのが、豊臣秀吉と、彼を支え続けた側近・石田三成です。武の才で名を上げた秀吉と、文治の力で国を支えた三成。一見対照的なふたりの関係には、主従という枠を超えた、合理性と忠義が交差...
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読むだけで運気アップ!幸運を引き寄せる開運ガイド

「最近なんだかツイてない…」「もっと良いことが起こらないかな?」そう感じているあなたへ。このページは、まるで幸運の扉を開ける鍵。読むだけで、あなたの日常にそっと光を差し込み、運気の流れを良い方向へと導くための開運ガイドです。特別な才能や努力...
武将たちの信頼と絆

逆境を越えて結ばれた忠誠の絆 ~織田信長と前田利家

戦国の世を駆け抜けた英雄たちのなかで、織田信長と前田利家の主従関係は、時に距離を置き、時に深く結び直された、波乱と信頼に満ちた関係でした。破天荒な主君と、不器用ながらも真っすぐな家臣。ふたりの歩みは、信頼とは何か、誠実とは何かを、現代に生き...
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「備えあれば憂いなし」の真髄:戦国武将に学ぶ成功法則

戦場で勝利を掴む武将、名を歴史に刻む武将。彼らに共通するのは、目に見えないところで積み重ねてきた、緻密な準備です。兵站の確保、情報収集、そして何よりも、起こりうるあらゆる事態への備え。「まさか」は起こりうるもの。それを知っていたからこそ、彼...
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戦国浪漫譚:戦国史を彩る、戦国武将たちの熱き絆

心を熱くする、武将たちの固い絆。戦国乱世を生き抜いた英雄たちの、信頼と友情の物語。刀剣がぶつかり合う激しい戦場、策略渦巻く静かなる陣幕。生死を分ける極限の状況下で、武将たちの心を繋ぎ止めたのは、揺るぎない「信頼」と固い「絆」でした。主君と家...
武将たちの信頼と絆

智将・毛利元就と忠臣・小早川隆景に学ぶ、信頼の絆と組織の力

智将・毛利元就と忠臣・小早川隆景に学ぶ、信頼の絆と組織の力一国の小領主から広げた夢中国地方にその名を轟かせた戦国大名、毛利元就。「謀神」と称されるほどの卓越した知略で、安芸国(現在の広島県西部)の一小領主から、中国地方全域を支配する大大名へ...
戦国武将 辞世の句

桂林院 辞世の句|武田家滅亡と共に散った若き姫の絶唱

戦国時代。それは、数々の英雄が覇を競った華々しい時代であると同時に、多くの名門が歴史の波に呑まれ、滅び去っていった悲劇の時代でもありました。今回光を当てるのは、甲斐の名門・武田家の最後の当主、武田勝頼の正室であり、北条家から嫁いだ姫君、桂林...
戦国武将 辞世の句

小野木重勝室 辞世の句|関ヶ原に殉じた女武士の気高さと覚悟

戦国時代。それは、勇ましい武将たちの活躍が語られる一方で、その陰で多くの人々が時代の荒波に翻弄され、悲劇的な運命を辿った時代でもあります。特に女性たちは、自らの意思とは関わりなく、家の存亡や夫の運命に深く左右されることが少なくありませんでし...
戦国武将 辞世の句

冷泉隆豊 辞世の句|忠を貫いた武士が空に託した最後の一言

戦国乱世。それは、裏切りや下剋上が横行する厳しい時代でありながら、同時に、主君への揺るぎない忠誠心を貫き、命を捧げた武将たちがいた時代でもありました。今回ご紹介するのは、西国随一の大名・大内義隆に仕え、その最期まで共に戦い、散っていった忠臣...
戦国武将 辞世の句

山崎隆方 辞世の句 | 迷いの中に見出した、武士としての悟り

戦国時代。それは、下剋上が常となり、昨日の友が今日の敵となる、激動と変化の時代でした。多くの武将たちが歴史の表舞台で華々しく活躍する一方で、その詳細な生涯が謎に包まれたまま、深い思索を遺して去っていった人物もいます。今回は、生没年にも不明な...
戦国武将 辞世の句

宗像氏貞 辞世の句 | 戦乱の果てに響く、魂の慟哭と誇り

戦国時代。それは、数多の武将たちが己の信念と野望を胸に、激しくぶつかり合った時代。命が儚く散ることも珍しくない、非情な現実がありました。そんな乱世を駆け抜けた武将たちは、最期の瞬間にどのような想いを抱き、言葉を遺したのでしょうか。今回は、筑...
戦国武将 辞世の句

三好義賢(実休) 辞世の句|因果応報を静かに受け入れた智将の最期

戦国時代中期、畿内に強大な勢力を築き上げ、一時は天下の実権を握った三好長慶(みよし ながよし)。その弟として兄を補佐し、三好政権の柱石として文武にわたる活躍を見せたのが、三好義賢(よしかた)、後の実休(じっきゅう)です。勇猛果敢な武将として...
戦国武将 辞世の句

三好長治 辞世の句|名門の若武者が雪に託した儚き問い

かつて畿内に強大な勢力を築き上げ、一時は天下人とも称された三好長慶(みよし ながよし)。その栄光を受け継ぐはずだった一族は、しかし、長慶の死後、内紛や織田信長の台頭によって急速に衰退していきます。三好長治(みよし ながはる)は、まさにその没...
戦国武将 辞世の句

三村元親 辞世の句|露のように消えた若武者が見た自然の理

戦国時代の中国地方、備中国(現在の岡山県西部)に勢力を張った名門・三村氏。その最後の当主となったのが、三村元親(みむら もとちか)です。父・家親を宇喜多直家の謀略によって暗殺され、若くして家督を継いだ元親は、父の仇討ちと家の存続を賭け、西の...
開運

【2025年運勢】人生が変わる?巳年の5月は『特別な転機』!幸運を掴む過ごし方・注意点

この記事は崔燎平先生の動画の内容をまとめています。崔燎平先生の動画はこちらから新しい年を迎え、ご自身の運気の流れが気になる方も多いのではないでしょうか。特に2025年は十二支で「巳年(へびどし)」にあたり、古来より特別な意味を持つ年とされて...
戦国武将 辞世の句

三原紹心 辞世の句|夫と共に討ち死にした烈女の魂の叫び

戦国時代、夫である武将と共に戦場に生き、あるいは城を守り、時には夫と運命を共にした気丈な女性たちがいました。三原紹心(みはら じょうしん、宋雲尼(そううんに)とも)も、そんな一人です。紹心は、「武士の鑑」と称えられた大友氏の忠臣・高橋紹運(...
戦国武将 辞世の句

松井康之 辞世の句|忠臣が見出した、静かなる“真の道”

戦国時代から江戸時代初期にかけて、目まぐるしく移り変わる時代の流れの中、主家である細川家を二代にわたって忠実に支え続けた名家老がいました。その名は、松井康之(まつい やすゆき)。室町幕府の幕臣の家に生まれながら、後に細川藤孝(幽斎)・忠興親...
戦国武将 辞世の句

前野長康 辞世の句|殉死を選んだ忠臣が放った、最期の一矢

豊臣秀吉の甥(養子)として関白となりながら、後に謀反の疑いをかけられ非業の最期を遂げた豊臣秀次。その秀次に傅役(もりやく)・宿老として仕え、最後まで忠誠を尽くし、運命を共にした武将がいました。その名は、前野長康(まえの ながやす)。秀次の無...
武将たちの信頼と絆

島津義弘と島津家久―兄弟で貫いた薩摩武士の誇り

「鬼島津」と称され、勇猛果敢な戦いぶりで知られた島津義弘。その陰には、同じく優れた武将として知られる実弟・島津家久の存在がありました。彼らは単なる兄弟ではなく、島津家を九州の雄へと導いた「両輪」のような存在でした。互いを深く信頼し合い、それ...
戦国武将 辞世の句

風を恨みじ、胸の霧も晴れ、空へ還る ~北条氏政、滅びの果ての三重の諦観~

約100年にわたり関東に君臨し、戦国時代屈指の安定した領国を築き上げた後北条氏。その四代目当主として、一族の栄華を継承したのが北条氏政(ほうじょう うじまさ)です。父・氏康という偉大な先代を持ち、弟たち(氏照、氏邦、氏規ら)の補佐を得て、北...
武将たちの信頼と絆

豊臣秀長と豊臣秀吉――天下統一を陰で支えた、もうひとりの「太閤」

戦国の風雲児、豊臣秀吉。その出世物語は誰もが知るところですが、その成功の影には、ただ一人、絶大な信頼で秀吉を支え続けた存在がいました。その人物こそ、弟・豊臣秀長(とよとみ ひでなが)。表舞台では華やかな兄が人々の視線を集める一方で、秀長は常...
戦国武将 辞世の句

天地の清きへ還る ~北条氏照、自然に溶けゆく武将の魂~

戦国時代、約100年にわたり関東地方に君臨した名門・後北条氏。その屋台骨を支え、武勇と知略で一門を牽引した武将がいました。北条氏照(ほうじょう うじてる)。三代当主・北条氏康(うじやす)の子として生まれ、兄である四代当主・氏政(うじまさ)を...
戦国武将 辞世の句

君なくば命何かは ~別所治定、兄に殉じた若武者の純情~

「三木の干(ひ)殺し」として知られる、戦国史上最も凄惨な籠城戦、三木合戦。羽柴(豊臣)秀吉による執拗な兵糧攻めの前に、播磨国(現在の兵庫県南西部)の名門・別所氏は滅亡しました。この時、城主であった別所長治(ながはる)と共に、二人の弟もまた、...
戦国武将 辞世の句

恨みもあらじ、諸人の為に ~別所長治、若き城主の自己犠牲と諦観~

戦国時代、播磨国(現在の兵庫県南西部)の名門・別所氏の若き当主、別所長治(べっしょ ながはる)。織田信長の天下統一事業が進行する中、長治は信長に反旗を翻し、羽柴(豊臣)秀吉率いる大軍を相手に、本拠地・三木城での壮絶な籠城戦(三木合戦)を繰り...
戦国武将 辞世の句

名のため捨つる命は惜しからじ ~平塚為広、関ヶ原に散った義の心~

慶長5年(1600年)、天下分け目の決戦となった関ヶ原の戦い。この戦いでは、数多くの武将たちがそれぞれの信念や義理のために死力を尽くし、その命を戦場に散らしました。平塚為広(ひらつか ためひろ)もまた、石田三成率いる西軍の一員として奮戦し、...
戦国武将 辞世の句

心の闇に迷わず、後の世を見ん ~波多野秀治、裏切りの果ての静かな覚悟~

織田信長の天下統一事業に対し、丹波国(現在の京都府・兵庫県の一部)で敢然と反旗を翻し、一年半にも及ぶ壮絶な籠城戦を戦い抜いた戦国大名、波多野秀治(はたの ひではる)。弟(または子とされる)秀尚と共に、明智光秀率いる織田の大軍を相手に最後まで...
戦国武将 辞世の句

恨みは忘れじ、仇し人をば ~波多野秀尚、裏切りに散った無念の叫び~

戦国時代、天下統一を目指す織田信長の前に、敢然と反旗を翻し、最後まで抵抗を続けた一族がいました。丹波国(現在の京都府・兵庫県の一部)に勢力を誇った波多野氏です。波多野秀尚(はたの ひでなお)は、当主であった兄・秀治(ひではる)を支え、共に信...
戦国武将 辞世の句

生死を断じ、寂寞として声なし ~野上房忠、非情の果てに見いだした悟り~

戦国時代、中国地方の覇者となった毛利元就。その勢力拡大の過程で、かつての西国の雄・大内氏は滅亡へと追いやられます。野上房忠(のがみ ふさただ)は、毛利氏の家臣として、この大内氏滅亡という歴史的な大事業の、まさに最後の場面に立ち会った人物です...
戦国武将 辞世の句

散り残る花もいくほどの世ぞ ~祢宜右信、戦乱の無常を見つめて~

歴史の大きな転換点となる事件の陰では、名もなき多くの人々が翻弄され、その命を散らしています。天文20年(1551年)に起こった大寧寺の変は、西国随一の大名・大内義隆が家臣・陶晴賢の謀反によって滅びた大事件ですが、この時、義隆や、共にいた公家...
戦国武将 辞世の句

恨みは雲の上まで ~二条良豊、戦乱に散った公達の慟哭~

戦国時代の動乱は、武士たちだけでなく、雅やかな都に生きる公家たちの運命をも大きく揺るがしました。戦火を逃れ、地方の有力大名を頼って都落ちする公家も少なくありませんでした。二条良豊(にじょう よしとよ)も、そんな時代に翻弄された若き公達(きん...
戦国武将 辞世の句

花の後まで残りしは ~鬼武蔵・新納忠元、老将の春愁と諦観~

「鬼武蔵(おにむさし)」の異名を取り、島津家四代にわたって忠誠を尽くした猛将、新納忠元(にいろ ただもと)。島津氏の九州統一戦では数々の武功を挙げ、その勇名は敵からも恐れられました。しかし、忠元はただの武辺者ではなく、和歌にも通じ、領地経営...
武将たちの信頼と絆

斎藤道三と長井道利―謀略に生きた主君を支えた忠臣

斎藤道三と長井道利――孤高の謀将を支えた、沈黙の忠義「美濃の蝮」と恐れられた男――斎藤道三。下剋上の代名詞として、油売りから戦国大名へと成り上がったその人生は、あまりにも劇的です。しかし、その裏で、誰よりも道三の知略と激情を理解し、黙して支...
武将たちの信頼と絆

浅井長政と赤尾清綱―忠義を貫いた最後の家臣

戦国時代、織田信長の妹・お市の方を正室に迎え、義兄弟として信長と盟を結んだ浅井長政。しかし義を重んじた長政は、やがて信長と敵対する道を選び、自らの滅びを受け入れます。その最後のときまで長政を支えた家臣が、赤尾清綱(あかおきよつな)でした。忠...
武将たちの信頼と絆

小西行長と有馬晴信――信仰と使命に結ばれた主従

戦国末期、キリシタン大名として名を馳せた小西行長と有馬晴信。この二人は、単なる同盟者でも利害関係だけの武将でもなく、「信仰」と「使命」を共有する同志のような関係でした。キリスト教を背景に結ばれた主従の絆は、戦乱の時代にあって特異な輝きを放っ...
武将たちの信頼と絆

島津義弘と川上忠克―鬼島津を陰で支えた忠義の家臣

戦国時代の薩摩を代表する猛将・島津義弘。その名は関ヶ原の戦いにおける壮絶な退却戦「島津の退き口」でも知られています。そんな義弘の武勇を陰で支え続けたのが、忠義に生きた家臣・川上忠克でした。決して表舞台には出ないながらも、主君を命がけで守った...
武将たちの信頼と絆

「義」を貫き、時代に抗った上杉景勝と直江兼続の信頼関係

戦国時代後期、越後の名門・上杉家を支えたのが、上杉謙信の養子・上杉景勝と、その右腕である直江兼続でした。 謙信の「義」の精神を受け継ぎ、乱世にあっても信念を曲げず、家の名を後世に残したふたり。 その主従関係は、価値観の共有と深い信頼に裏打ち...
武将たちの信頼と絆

小早川隆景と乃美宗勝―信頼で結ばれた海の武将たち

毛利水軍の中核を担った武将・乃美宗勝と、その才能を見抜き厚い信頼を寄せた小早川隆景。海を舞台にした戦国の中で、両者の主従関係は強い絆によって支えられていました。智将・隆景と海の勇将・宗勝が織りなす信頼のかたちは、戦国の海上戦を語る上で欠かせ...