つねに良き友と咄(はな)し、異見を請け申すべく候。善悪は友によると、聞こえ候事。
築城の名手として有名な藤堂高虎の名言です。常に良き友と付き合い、異なった考えでも受け入れるようにすべきである。人はその友達によって、良くも悪くもなるのである。という意味です。
藤堂高虎は浅井長政、阿閉貞征、磯野員昌、秀吉の弟・羽柴秀長、豊臣秀吉、徳川家康と主君を変えながら活躍しました。戦の手腕のみならず、多くの城を設計し、江戸時代には江戸城の改築に能力して最終的には三十二万石の大名になっています。
これだけ主君をかえて最後の主君、家康が全幅の信頼を寄せる程の人物です。世渡りだけの出世ではありませんでした。
常にいろいろ人の「良いところ」を見るようにすると、相手の対応も変わってきます。自分の温かい気持ちや心配りが相手に伝わりることで、人間関係が良くなることもあります。相手の悪い部分を指摘するのではなく、人の考えを変えようと思っても、変わるものではありません。相手のことを変えるよりも、自分が変わることによって、より良好な人間関係を築くことができるようになり、さらに自分も良い方向へ向かうのではないでしょうか。
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