戦国武将 辞世の句

「七難八苦」を願った忠臣 山中鹿之介 辞世の句に刻んだ「心の道」

戦国乱世には、自らの家を滅亡の危機から救い、あるいは再興するために、艱難辛苦(かんなんしんく)を厭わぬ壮絶な生き様を見せた武将たちがいました。山中鹿之介(やまなかしかのすけ)もまた、そうした忠臣の一人です。主家である尼子家(あまごけ)の再興...
戦国武将 辞世の句

毛利両川の一翼、小早川隆景 辞世の句が語る、最期の「つとめ」と「思い残し」

戦国時代、中国地方に一大勢力を築いた毛利家には、その基礎を固めた毛利元就と、彼を支えた二人の息子がいました。次男・吉川元春と三男・小早川隆景(こばやかわたかかげ)です。この二人は合わせて「毛利両川(もうりりょうせん)」と呼ばれ、兄・元春が武...
武将たちの信頼と絆

藤堂高虎と浅井長政・豊臣秀吉・徳川家康 ― 主君を乗り換えながらも重用された不屈の男

藤堂高虎と浅井長政・豊臣秀吉・徳川家康 ― 主君を乗り換えながらも重用された不屈の男浅井家臣から羽柴秀長へ戦国の世を駆け抜け、江戸時代に津藩(現在の三重県、一部愛知県)の大名となった藤堂高虎。その生涯で七度も主君を変えたと言われ、「渡り鳥」...
武将たちの信頼と絆

山内一豊と千代 ― 内助の功で夫を支え続けた賢妻の物語

無名の武士と聡明な妻の出会い戦国の荒波を渡り歩き、土佐二十四万石の大名にまで登りつめた山内一豊。その陰には、常に一人の女性の姿がありました。千代――内助の功の代名詞として語り継がれる、聡明で気高い武家の妻です。一豊が仕えていたのは織田信長、...
戦国武将 辞世の句

毛利元就を支えた賢妻・妙玖 伝承の句にみる「家の柱」の思い

戦国時代、夫や息子たちの活躍によって歴史に名を刻んだ武将たちの影には、激動の時代を共に生き、家を支えた女性たちの存在がありました。毛利元就の正室、妙玖(みょうきゅう)もまた、そうした女性の一人です。安芸国の小豪族に過ぎなかった毛利家が、中国...
武将たちの信頼と絆

前田利家とまつ ― 加賀百万石を築いた夫婦の絆と苦難

槍の又左、若き日の荒々しさと出会い戦国時代、その名を「槍の又左」と轟かせた前田利家は、織田信長に仕える若武者として頭角を現しました。 破天荒で粗暴な気性も持ち合わせていたが、己の力で道を切り開こうとする強い意志を持っていました。その利家の傍...
戦国武将 辞世の句

追放された「甲斐の虎」 武田信虎の辞世に見た、風に舞う落葉の人生

戦国最強と謳われた武田信玄の父でありながら、その信玄によって甲斐から追放されるという数奇な運命をたどった武将がいます。武田信虎(たけだとらのぶ)です。彼は甲斐国を統一し、武田家の礎を築いた紛れもない英傑でしたが、その苛烈な性格ゆえに息子との...
武将たちの信頼と絆

細川忠興とガラシャ ― 戦国の世に散った悲劇の夫婦愛

政略結婚の果てに芽生えた真の絆戦国という激動の時代、武将たちは愛よりも義を重んじ、婚姻は家と家との政治的結びつきにすぎませんでした。 そんな中で、細川忠興とその妻・ガラシャ(本名:玉)は、数奇な運命に翻弄されながらも、深い夫婦愛を築いたこと...
戦国武将 辞世の句

堺の豪商・今井宗久 辞世の句に託した、茶の湯への尽きせぬ愛情

戦国時代、京都に並ぶ自治都市として栄えた堺には、巨大な経済力を背景に、時の権力者にも大きな影響力を持つ豪商たちがいました。今井宗久(いまいそうきゅう)もその一人です。彼は単なる商人にとどまらず、武野紹鴎(たけのじょうおう)、そして千利休と共...
武将たちの信頼と絆

最上義光と伊達政宗 ― 奥羽の覇権を争った宿敵であり続けた義兄弟

絆にして、因縁――複雑な義兄弟の出会い戦国末期、奥羽の地に覇を唱えようとした二人の英傑がいました。最上義光(よしあき)と伊達政宗。 二人は義兄弟――政宗の母・義姫は義光の実妹であり、政宗にとって義光は叔父でありながらも義理の兄ともいえる存在...